オキシトシンは例えば出産時や乳児が母親のおっぱいを吸うときに分泌されますので、こうしている間に母子の間に自然に「愛情」や「絆」が形成されていくわけです。また恋愛関係にある男女が一緒によりそっていると分泌され、さらにセックスにおいてクライマックスに達するとドバーッと分泌されることもあり、愛し合う2人の間にさらに「愛情」や「絆」が形成されていくわけです。こうして、親子間でも男女間でも、「愛」や「絆」あるいは「信頼感」を形成するのに重要な役割を果たしている。
Domes G, et al. Oxytocin improves "mind-reading"in humans. Biol Psychiatry, 2007; 61: 731-733.
では、「共感性」=「他人の気持ちを読み取っていく能力」まで改善するというのだから、ちょっと驚きです。 実験では(おそらく子宮収縮作用があって女性になにかあるとまずいという判断からでしょうが)男性の被験者30人を集め、オキシトシンを点鼻して投与した時と、プラセボの点鼻薬を投与した時とで、人の目の周りの表情からその人の感情を読み取る課題をやらせた結果を比較しています。 その結果、プラセボを与えられた場合に比較して、オキシトシンを与えられた場合に、有意に感情の読み取り能力が向上しているのです。 しかも、その傾向は、わかりやすい表情よりもより微妙でわかりにくい表情を読み取る課題で顕著になっていました。
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"mind-reading"in humans
というのは結構複合的な能力と思うが
感情の読み取りの倍率が変化するわけですね