転移・逆転移

精神分析では伝統的に

1.生育歴の中での問題
2.今現在の生活の中での問題
3.診察室の中での問題
これが同型性をもって反復するので
診察室での転移・逆転移を治療に利用することになっている
いっぽう、精神分析のひとつの子孫である対人関係療法では
診察室で起こる転移・逆転移を扱わないという態度を決めているようだ
この著しい違い
違っていてもいいのならば本質的要素ではないはずだ
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たしかに、精神分析の三一致の法則は魅力的なのだけれども
実際の診察室ですべてが再演されるわけではない
しかし対人関係療法のいうように考えてしまうと
再演されている場合の大切な治療機会を逃がしてしまうことになるかもしれないと思う