あなたの脳の中には、旧石器時代から変わらない反射的な感情(古い脳)と、新しい知識を学習して論理的に思考する理性(新しい脳)が同居しており、まず行動を決めるのは感情である。特に強い感情は、恐怖である。これは命を守るためのメカニズムなので、理性を超えて強く作動する。だから「放射能がくる」などとわずかな恐怖に訴えることが、メディアが売るための常套手段である。
古い脳のもう一つの特徴は、変化率に反応することだ。これは進化の戦略としては合理的である。外界から入ってくる情報は膨大なので、それをすべて処理することはできない。画像圧縮と同じように計算を省略し、変化する部分だけを認識して動く相手から逃げるのだ。このため人々は、ありふれた大きなリスクより新しい小さなリスクに強く反応する。
しかし統計的にみると、人類は歴史上もっとも安全な世界に住んでいる。1900年にアメリカで生まれた子供の20%が5歳までに死んだが、その比率は今では0.8%である。日本の平均寿命は1900年には44歳だったが、今は82歳である。「癌の死亡率が上がった」と騒ぐ人がいるが、それは他の病気で死ぬことが減ったからだ。客観的リスクを評価するには、変化する「事件」に過剰反応するバイアスを自覚し、新しい脳を使って数字を見ることが大切である。
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という記事がある
しかしながら古い脳が適応してきた年月は
新しい脳が適応してきた年月よりはるかに長い
幻に右往左往して結局ここまで生きてきた
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旧石器時代の脳はすでに充分に新しい脳だと思うけれど
まあ、それはあげ足取り