アクセプタンス acceptance とは何か
例えば、強迫性症状で
「今自分の手は汚れている」と思ったとする
自動思考とか侵入思考と呼ばれる
動画画面で「今自分の手は汚れている」というテロップが左右に流れるようなものだ
その場合
認知行動療法ではそのテロップを打ち消すテロップをあくまでも流す
「でも、いま、自分の手は汚れていないかもしれない」「汚れていたからどうだと言うんだ」
「違う」「たいしたことはない」など
ACTでは
「あ、いま、例のテロップが流れた」と積極的に能動的に認識する
だからといってそれを否定しない。もちろん内容について積極的に肯定もしないが
考えが存在すること自体はむしろ積極的に認める。
そしてそれは「単なる考えなのである。内容が正しいか間違っているかは別として、
いずれにしても頭の中にだけあるものである。」
この二つの態度は
反対というよりも、
認知行動療法では反対認知であるし
ACTではメタ認知(階層が上の認知)である
その考えが正しいか間違っているかの次元と
その考えがその時点で存在したかどうかの次元は
別だと考えることができる
ーー
テロリストが善か悪かの問題と
テロリストがそこに存在するかどうかの問題は別の次元の問題である