また、地震

また地震

ちょっと落ち着いてきたなあ
と思っていると
気持ちをくじくように
地震
なにか絶妙に人間の心理を研究し尽くして
少し希望が出たところで
再び完全にうつになるように叩く
そんな印象
今回は夜の11時半くらい
ああ、もうだめなんだと感じた
詳しく言うと『ああ、やはり、もうだめだったんだ』と感じた
すでにだめだったという感覚
取り返しのつかないこと
決定済みのこと
物事には両面があることが多くて
たとえば株ならば下がることも上がることもあるし
下がるなら下がるで儲ける方法もあるのだと説明されている
身長が高くても低くてもいいところもあれば不利なところもあるはず
しかし地震の場合は起こるだけ悲惨な事態になり気持ちは砕かれる
逆に揺れて元に戻るということがない
ちゃぶ台をひっくり返すようなもので
二度ひっくり返して元に戻るものではないし
三度ひっくり返して割れた茶碗がもっといいものになることもない
人間のつくりだす混乱、例えば政変では、次には別の次元の秩序が待っているような気もするのだが
何回も続くと今度は
もうそれが運命なのだと感覚するようになる
ラジオを聞きながら眠り
夢を見て
実在しない近所の中華料理屋で
酢豚という料理の名前をチンジャオロースーとかいうような中国風の名前があるのではないかと
必死に考えたり
あといくつかの場面
最近はなにか妙に考えさせられる夢が多くて素直に記録も難しいのだが考えすぎなんだろう
朝起きて耳元でラジオが話し続けている
津波はなかった
これもやはり余震なのだという
プレート理論では、たまったひずみが一度に解消されるので地震になるのだけれど
これだとたまった歪を何度も小分けにして解消していて
しかも『小分け』のはずがそれぞれM9だったりM6だったりして
全く小分けではない
おかしいなあと思いながら
夢のことを思い、さらに桜の満開の風情を思い出し、
疲れやすいのは地震とその後の大量の報道で精神がとっても疲れているのだと納得した
満開の薄い色の桜を見ていて
死ぬ場所としてこんなにふさわしい場所はないと思った
死んだ人を桜の木の下に埋葬したいという気持ちも分かる
繰り返す地震と無力感、helplessness、翻弄されるだけの感覚。